背広を水で洗うと衣服はどうなるの?
本当は「水」と相性が良いウールやシルク
水洗いが難しいとされるウールやシルクなどの動物繊維は、水と相性の良い「親水基」を有していることから、水に馴染みやすい性格があります。
ケアラベルにドライクリーニングが
指定されるワケ
しかし、衣服に付けられているケアラベル(洗濯絵表示)には“水洗い不可”で、ドライクリーニングで洗うように指示されています。
その理由は、ドライクリーニングの溶液は「親油基」であることから、親水基の繊維や衣服のシルエット・ディテールを壊さずに洗える効果があり、仕上げの効率を良くすることができるためです。
だけどドライクリーニングでは
汚れが落ちない
ところが、衣服に付着するシミや汚れは、90%以上が汗などの水溶性汚れであるため、ドライクリーニングでは汚れのほとんどが繊維の奥に残っています。
ドライクリーニングには、繊維を傷めない代わりに「汚れが落ちない」という致命的な欠点があります。
「水で洗う」リスク
水洗いで汚れをキレイに除去できたとしても、シルエットが崩れて風合いが変わるという結果をもたらします。
水洗いにもまた、汚れが落ちやすい代わりに衣服へのダメージが大きいという致命的な欠点があるのです。
いよいよ「水で洗う」難題の解決
このように、汚れ落ちを良くしようとすれば、繊維やシルエットが壊れ、繊維やシルエットを保護しようとすれば、汚れが落ちないという「二律背反の大問題」が残ります。
ハッピーの研究課題は、汚れ落ちを良くして、繊維とシルエットを壊さずに「水で洗う原理と方法」の技術開発を行うことでした。
有史以来の洗浄原理である「叩(たた)く・揉(も)む・捻(ね)じる」から脱却し、「二律背反の大問題」を解決したのが「無重力バランス洗浄技法」です。この洗浄原理は、世界初で特許化されています。